池田高等学校辻校 出前講座
2019年7月17日(水)に池田高等学校辻校 講堂5階にて、がん検診受診率向上のための出前講座を行いました。
【講話の内容】
高校生の皆さんに何故がんの話か、皆様の大切なものを守るために今日の話があります。がんは身近な病気です。今健康で大切な家族もひょっとすると将来がんになる可能性があります。がんは遺伝性の病気ではないが、がんがたまたま起こる生活習慣と、たまたま起こり難くする生活習慣がある。
1.はじめに
私が医者になった時にがんが増え始めた。私はブラックジャックに憧れて外科医になった。今2人に1人ががんになる時代。国としてやらなければいけない事はがん対策です。がんの予防をしなければならないのは年寄りではなく、皆さんのような若い人が必要です。
2.日本人のがん種
男性で死亡率のトップは肺がんです。2位は胃がんですが、罹患率のトップは胃がんです。胃がんの患者は多いが、死亡率が上がらないで止まっているのは日本が内視鏡の検診を発達させ早く見つける先生の努力です。肺がんは十分ではない。次に多いのが大腸がんだ。女性では大腸がんがトップ。脂肪の多い食べ物が関係している。米国では昔から大腸がんが多い。便秘がいけない、大腸の中に便を溜めておいてはダメ。野菜を食べない。肝がんはウィルスの薬が開発され激減している。全世界で膵がんが増加している。治り難いので早く見つける検診法が問題になっている。女性では乳がん、子宮がん、男性では前立腺がんをどうするか重要な課題となっている。
3.どうしてがんができるか
人間の細胞にたくさん傷が付いてがんになる。最近1個の遺伝子がやられたらがんになるドライバー遺伝子と言うのが見つかった。逆に言うとこれは抑制でき、この治療を広めたのが日本人の先生で、肺がんの患者の中でよく効き寿命が延びた人も居る。身体の中の免疫が働いてがんを殺すが、がんには2種類あり免疫細胞から見えないように隠れるがん、免疫細胞が働かないようにスイッチをオフにするがんがいる。本庶先生がこのスイッチを発見してノーベル賞をもらったが、これを応用した薬がオブジーボ、肺がんの15%の人が治ると期待されている。免疫から逃れたがんが固まり、バラバラ外れるとリンパ管や血管から頭や他の臓器へ広がっていく。外科医が治せるのは転移がないがんだけです。大事なのは内科の先生が転移する前に見つける事だけです。どんな外科医でも治せる率はあまり変わらない。人間の治癒率を変えるのは手術ではなく、見つけてくれる病院が前にあるかどうかに掛かっている。見つけてくれなければどんなにすぐれた外科医でも治せない。
4.がん対策、大切なのは(1)と(2)
(1)一番はがんにならないように気を付けること
(2)治り易いうちに見つける、外科医も治せる。薬がよく効く
(3)適切な治療を受ける(手術、放射線治療、免疫療法など)
(4)どうしても治らないときは苦しみを押さえる緩和治療を受ける
5.がんの予防にどんなことに気を付けるか
がんは全部防ぐことは出来ないが、かなりのがんは防げる。肺がん、乳がん、子宮がん、子宮頸がん、前立腺がん、大腸がんは防ぐことが出来る。血液のがん、脳腫瘍は防ぐのが難しい。
子宮頸がんを例に取ると、9割はウィルスが関係している。外国では男性と女性と両方がワクチンを打つ。愛する人の為に女性任せにしない。日本政府はこれからどうするか期待される。
食物の習慣で言うとタバコが一番悪い、次は食事で脂肪は大腸がん、乳がんに悪い。お酒は飲み過ぎるとダメ。食習慣を変えないとがんは増え続ける。タバコは肺気腫、肺がん、喉頭がん、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが非常に高まる。良い所はない。気分が落ち着くと言うが、タバコは興奮作用があり、落ち着く気がするだけ。女性と胎児に非常に悪い。タバコを吸う人は肺が真っ黒、肺胞が破れて肺の面積が狭くなり息が苦しい。タバコを止めても決して元に戻らない。来年から法律で公的な場所では吸えない。副流煙が有害と証明されており、吸った人の煙より生の煙は数倍有害で、吸い終わった後45分間も息から有害物質が出る。吸う人は長生きできない。がん予防の12ヶ条があるので紹介する。
6.がんを早く見つけるがん検診(検診が健康を守る)
レントゲン(胃)、内視鏡(食道、胃)、バリウム(胃、大腸)、便潜血(大腸)、超音波(肝、膵臓、乳房)、乳房撮影(乳房)、婦人科検診(子宮、卵巣)、腫瘍マーカー(前立腺)、乳がんは触診でかなり見つけられる。
7.医学の目的は健康、スピリチュアルな痛みとは
がんになると健康が失われる。痛い、精神的につらい、寝られない、鬱になる、家で住めない、お金がいる。もう一つの痛みがある。スピリチュアルな痛み、自分が自分らしく生きられない痛み。自分が大切にしているものを失う痛み。一番大変なのはスピリチュアルな痛みです。だから健康を保たなければならない。健康な時は気付き難い。星の王子さま知っていますか。狐が王子様に「一番大切なものは見えないんだよ、失った時に分かるんだよ」無くなりかけると痛みが見えてくる。将来の自分の大切な事、大切な人のためにがんを避ける生活を守りましょう。大切な人生のためにタバコの煙を避けましょう。偏らない食事、運動、ストレスを避けて良く寝ましょう。愛する人の為に副流煙だけは避けてあげて下さい。あなたの大切な方のために是非検診を勧めてあげて下さい。将来大人になったら検診を受けて下さい。がんは早期に発見すれば治癒することも可能です。がんは身近な病気です。大切な事は日々の生活の中で気付きません。皆さんもがんを避ける人生を送ってください。
【趣旨】
がんに関する知識やがん検診の重要性について理解を深めてもらい、大切な人に宛てたがん検診受診を呼びかけるメッセージカードを作成し、早期発見につなげる。
【対象】
3年生 65名
【内容】
1.講話「『がん』のこと」 徳島県立三好病院 院長 住友正幸氏
2.大切な人への心のこもったメッセージカード作成

【講話の内容】
高校生の皆さんに何故がんの話か、皆様の大切なものを守るために今日の話があります。がんは身近な病気です。今健康で大切な家族もひょっとすると将来がんになる可能性があります。がんは遺伝性の病気ではないが、がんがたまたま起こる生活習慣と、たまたま起こり難くする生活習慣がある。
1.はじめに
私が医者になった時にがんが増え始めた。私はブラックジャックに憧れて外科医になった。今2人に1人ががんになる時代。国としてやらなければいけない事はがん対策です。がんの予防をしなければならないのは年寄りではなく、皆さんのような若い人が必要です。
2.日本人のがん種
男性で死亡率のトップは肺がんです。2位は胃がんですが、罹患率のトップは胃がんです。胃がんの患者は多いが、死亡率が上がらないで止まっているのは日本が内視鏡の検診を発達させ早く見つける先生の努力です。肺がんは十分ではない。次に多いのが大腸がんだ。女性では大腸がんがトップ。脂肪の多い食べ物が関係している。米国では昔から大腸がんが多い。便秘がいけない、大腸の中に便を溜めておいてはダメ。野菜を食べない。肝がんはウィルスの薬が開発され激減している。全世界で膵がんが増加している。治り難いので早く見つける検診法が問題になっている。女性では乳がん、子宮がん、男性では前立腺がんをどうするか重要な課題となっている。
3.どうしてがんができるか
人間の細胞にたくさん傷が付いてがんになる。最近1個の遺伝子がやられたらがんになるドライバー遺伝子と言うのが見つかった。逆に言うとこれは抑制でき、この治療を広めたのが日本人の先生で、肺がんの患者の中でよく効き寿命が延びた人も居る。身体の中の免疫が働いてがんを殺すが、がんには2種類あり免疫細胞から見えないように隠れるがん、免疫細胞が働かないようにスイッチをオフにするがんがいる。本庶先生がこのスイッチを発見してノーベル賞をもらったが、これを応用した薬がオブジーボ、肺がんの15%の人が治ると期待されている。免疫から逃れたがんが固まり、バラバラ外れるとリンパ管や血管から頭や他の臓器へ広がっていく。外科医が治せるのは転移がないがんだけです。大事なのは内科の先生が転移する前に見つける事だけです。どんな外科医でも治せる率はあまり変わらない。人間の治癒率を変えるのは手術ではなく、見つけてくれる病院が前にあるかどうかに掛かっている。見つけてくれなければどんなにすぐれた外科医でも治せない。
4.がん対策、大切なのは(1)と(2)
(1)一番はがんにならないように気を付けること
(2)治り易いうちに見つける、外科医も治せる。薬がよく効く
(3)適切な治療を受ける(手術、放射線治療、免疫療法など)
(4)どうしても治らないときは苦しみを押さえる緩和治療を受ける
5.がんの予防にどんなことに気を付けるか
がんは全部防ぐことは出来ないが、かなりのがんは防げる。肺がん、乳がん、子宮がん、子宮頸がん、前立腺がん、大腸がんは防ぐことが出来る。血液のがん、脳腫瘍は防ぐのが難しい。
子宮頸がんを例に取ると、9割はウィルスが関係している。外国では男性と女性と両方がワクチンを打つ。愛する人の為に女性任せにしない。日本政府はこれからどうするか期待される。
食物の習慣で言うとタバコが一番悪い、次は食事で脂肪は大腸がん、乳がんに悪い。お酒は飲み過ぎるとダメ。食習慣を変えないとがんは増え続ける。タバコは肺気腫、肺がん、喉頭がん、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが非常に高まる。良い所はない。気分が落ち着くと言うが、タバコは興奮作用があり、落ち着く気がするだけ。女性と胎児に非常に悪い。タバコを吸う人は肺が真っ黒、肺胞が破れて肺の面積が狭くなり息が苦しい。タバコを止めても決して元に戻らない。来年から法律で公的な場所では吸えない。副流煙が有害と証明されており、吸った人の煙より生の煙は数倍有害で、吸い終わった後45分間も息から有害物質が出る。吸う人は長生きできない。がん予防の12ヶ条があるので紹介する。
6.がんを早く見つけるがん検診(検診が健康を守る)
レントゲン(胃)、内視鏡(食道、胃)、バリウム(胃、大腸)、便潜血(大腸)、超音波(肝、膵臓、乳房)、乳房撮影(乳房)、婦人科検診(子宮、卵巣)、腫瘍マーカー(前立腺)、乳がんは触診でかなり見つけられる。
7.医学の目的は健康、スピリチュアルな痛みとは
がんになると健康が失われる。痛い、精神的につらい、寝られない、鬱になる、家で住めない、お金がいる。もう一つの痛みがある。スピリチュアルな痛み、自分が自分らしく生きられない痛み。自分が大切にしているものを失う痛み。一番大変なのはスピリチュアルな痛みです。だから健康を保たなければならない。健康な時は気付き難い。星の王子さま知っていますか。狐が王子様に「一番大切なものは見えないんだよ、失った時に分かるんだよ」無くなりかけると痛みが見えてくる。将来の自分の大切な事、大切な人のためにがんを避ける生活を守りましょう。大切な人生のためにタバコの煙を避けましょう。偏らない食事、運動、ストレスを避けて良く寝ましょう。愛する人の為に副流煙だけは避けてあげて下さい。あなたの大切な方のために是非検診を勧めてあげて下さい。将来大人になったら検診を受けて下さい。がんは早期に発見すれば治癒することも可能です。がんは身近な病気です。大切な事は日々の生活の中で気付きません。皆さんもがんを避ける人生を送ってください。
【趣旨】
がんに関する知識やがん検診の重要性について理解を深めてもらい、大切な人に宛てたがん検診受診を呼びかけるメッセージカードを作成し、早期発見につなげる。
【対象】
3年生 65名
【内容】
1.講話「『がん』のこと」 徳島県立三好病院 院長 住友正幸氏
2.大切な人への心のこもったメッセージカード作成

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