平成28年2月12日(金)に鳴門市黒崎小学校 教室にて、がん検診率向上のための出前講座を行いました。
【講話の内容】
がんは人間の体の中にある60兆個の細胞が生まれ変わるとき細胞の中の遺伝子の設計図が乱れて出来る。外から入って来た細菌などには免疫が働くが、がんは自分の体の中の細胞だから見つけ難く免疫が働き難い。また血液に乗ってどこにでも移ってしまうから早く発見してやっつける事が大切。
徳島県では4人に1人ががんで亡くなっていて、身体のどこの場所にでも出来るが、1番は男性が肺、女性は乳房。残念ながらがんにかからない方法はないが、かかり難くしたり、直し易くする方法はある。かかり難くする方法は栄養のバランスの良い食事を取ったり、身体を動かす習慣を付けたり、タバコを吸わない、他の人が吸っているタバコの煙を避けて吸わない事。
タバコを吸うと肺が真っ黒になり吸わない人に比べて4~5倍肺がんにかかり易い。未成年からタバコを吸うと60歳までに肺がんで死ぬ確率が30%と極めて危険。そして怖いのはニコチン依存症でタバコが止められないこと。タバコは肺がん以外の多くのがんにかかり易くなる。自分が吸わなくても他の人が吸っている煙は同じように害になるので怖い。今日お家に帰ってタバコを吸わないように話してください。自分が大きくなってもタバコは吸わないようにしよう。
がんを直し易くする方法は、がん検診で早く見つけて早く治すこと。早ければほとんどは治る。がん検診で早期がんを発見できる期間は短い。自分で症状を感じると既にがんが進んでいる。自分では症状を感じないこの期間に発見する事が大切。自分は健康だからがんにかからないと思っている人が1番危ない。誰ががんになるか分からない。
がん検診は主に40歳以上の人が対象。種類によって毎年、2年に1回と受診の間隔は異なる。子宮がん検診は20歳以上の女性が対象となっている。がん検診は医療機関や職場、地域に来る検診車で受けられる。
日本人の2人に1人が一生のうち1度はがんにかかる。徳島県のがんによる死亡率は年々増加している。がんにかかりにくい生活習慣(食生活、運動習慣、タバコを吸わない・煙をさける)を身に付けよう。早期であればほとんどのがんは治る。大人になったら定期的ながん検診で早期発見・早期治療をしよう。
生徒から積極的に次のような質問が出ました。がんは早期発見しないと絶対死ぬの?がんは何歳くらいから起こり易くなるの?がんの検診は痛いの?どんな症状がでるの?
兼松先生はQ&Aの形式で分かり易い言葉を選び説明を進め、覚えておいて欲しい大切な事柄は何度も話をしていました。質問にも丁寧に答えられました。
【趣旨】
がんに関する知識やがん検診の重要性について理解を深めてもらい、大切な人に宛てたがん検診受診を呼びかけるメッセージカードを作成し、早期発見につなげる。
【対象】
鳴門市黒崎小学校 5年生 12名
【内容】
1. 講話 『がんのなぞQ&A』 医療法人愛生会 兼松病院院長 兼松晴彦氏
2. 大切な人への心のこもったメッセージカード作成