吉野川高等学校 出前講座

平成27年12月17日(木)に吉野川高等学校 格技場にて、がん検診率向上のための出前講座を行いました。
 
【講話の内容】
◎埴淵先生の講話
 生活習慣病とは食事習慣、運動習慣、喫煙習慣、飲酒習慣がその発症や進行に関係する病気の事で、がんもその1つである。特に喫煙習慣による健康への影響が1番大きい
喫煙率の推移、全世界と日本における死亡原因別の喫煙者死亡数で、喫煙率が減って来ているのに死亡者が減らないのは30年~40年の習慣の積み重ねで発症するから。
 タバコには有害化学物質や発がん物質が沢山含まれている。特にタール、ニコチン、一酸化炭素はがんや動脈硬化やその他全身に関わる病気の原因となる。喉頭、肺、口腔、食道、胃などにがんが発生するリスクは吸わない人の何倍、何十倍にも高くなる。そして、見た目にも老化が早まり、喫煙により平均寿命が10年縮まると言われている。また、煙による受動喫煙でタバコを吸わない人まで肺がんや脳卒中、妊娠への悪影響、子供の突然死など大きくリスク高まる。
 しかし、禁煙をすると継時的に効果が出てくる。例えば数日で味覚が戻り、1~2ヶ月で咳や痰が良くなり、1年で肺の機能が回復して3~4年で心臓病のリスクが低下する。10年の禁煙でがんになるリスクが低減し、20年すると肺がんリスクはタバコを吸わない人と同じとなる。また、肺がんを治療する場合、禁煙すると死亡率が低下して再発率も低くなるなど禁煙の効果を実感できる。
 現在では保険診療でニコチン中毒症の禁煙治療が受けられる。張り薬や内服薬、ガム(保険はきかない)で禁煙治療をする。治療期間は約2週間、5回の外来が必要だが60%程の人が禁煙に成功している。
 今日お家に帰ってタバコの害について家族の人に話をして下さい。そして皆さんもタバコを吸わない事、規則正しい生活をして将来生活習慣病にならないようにしてくださいと締め括られた。

◎川崎理事の体験談
 皆さんが持っているがんのイメージがどのようなものか。がんは今や一生の内に国民の2人に1人がかかる身近な病気で、私は現在も治療中。末期前立腺がんの宣告を受けた。がんの治療としてホルモン治療、抗がん剤による化学治療を受け、そして針で刺すような腰痛で昼も夜も1週間眠れなくなり放射線による緩和治療を受けた。自分の血液が外に出ると放射線に被爆する事になる。
 それから一生懸命がんの事を勉強したり考えたりして、これまでの体験から「がんと向き合う事が大切である」事を学んだ。がんと言う病気分かってくると、こわい!いたい!つらい!が半分無くなった。皆さんも嫌い、苦手だと思う事に頑張って挑戦すると道が開けてくる。嫌いなことに挑戦する事が大切。
 私は若い時からタバコを吸っていたが、吸わない事、禁煙が大切。がん疾患は早期発見、早期治療が大切で、がんになっても普通の生活が出来る。実際、毎月の経済的な負担も大変になる。身体の負担、家族の負担、経済的な負担など早期発見、早期治療で違いが出てくる。
 今私たちに出来ることは何か?がんは高齢者に関係する病気で、皆さんは若いし健康で自分とは関係ないと思っている。早期発見、若い年齢からの規則正しい生活、朝ごはんを食べて1日3食、間食は程々に好き嫌いなしでいくと免疫が高まりがんに掛かり難くなる。そして、苦手なものから逃げないでください。最後に大切な方へメッセージカードを今の気持ちを伝えてくださいと締め括られた。

【趣旨】
がんに関する知識やがん検診の重要性について理解を深めてもらい、大切な人に宛てたがん検診受診を呼びかけるメッセージカードを作成し、早期発見につなげる。 

【対象】
吉野川高等学校 3年生 118名  

【内容】
1. 講話 『タバコと生活習慣病』  徳島大学大学院 埴淵昌毅氏
2. 体験談 『がんと向き合う』  AWAがん対策募金 川理事 
3. 大切な人への心のこもったメッセージカード作成



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徳島県がん教育総合支援事業  モデル授業

徳島県がん教育総合支援事業 モデル授業に川崎理事が外部講師として出席しました。

日時:2015年12月15日(火) 13:00~15:00
場所:阿南市立橘小学校
対象:6年生 31名
内容:(1)13:00~14:00 打合せ
     (2)14:00~14:45 がん教育授業
      ・保健指導(事前指導)
        担任による保健学習 「病気の予防」
       ・外部講師(がん経験者)による指導
       がん経験者による話 「がんについて」
       講師:AWAがん対策募金 川崎陽二氏
    (3)14:45~15:00 懇談会

授業はクイズ形式で進めました。
生徒さん達は大変活気がありました。



徳島県がん教育総合支援事業 モデル授業

徳島県がん教育総合支援事業 モデル授業に川崎理事が出席しました。

日時:2015年12月9日(水) 13:45~14:45
場所:阿南市立山口小学校
対象:6年生 6名

【授業内容】
最初、教育員会の布川先生が「がんの予防」と題し、どんな病気なのか?生徒一人一人に語り掛けるように授業が始まりました。
そして、がん細胞とか免疫などの基本的な内容の後、生活習慣を整えようと振り返りながらの授業で締めくくりました。
その後、私が作成した音声入りパワーポイントにて、「がんのお話」と題し体験談を交えながら命の大切さ伝えました。

私はこの授業へはスライドでの参加だったのですが、サプライズとして最後に生徒さんの前へ出て驚かれました。
全員凄くビックリされた様子であり、インパクトは強かったようです。
(川崎理事)



城北高等学校 出前講座

平成27年11月26日(木)に城北高等学校 体育館2階アリーナにて、がん検診率向上のための出前講座を行いました。
 
【講話の内容】
・がんの一般的な話
・タバコとがん
・食事とがん
・肥満とやせとがん
・感染症とがん
・セックスとがん

 がんの元は人間の細胞から発生するので、治療薬の多いばい菌と違って効く薬が少ない。10年~30年と掛かって大きくなるので若い頃から注意を払うのが大切と、今日話しをするがん予防のテーマを説明された。

 がんは遺伝の要素より生活習慣が大きく影響する。今、日本人の死因は断トツでがんが1位。大人も知らないのだが、日本人の2人に1人が一生のうちにがんになる身近な病気である。ここから今日の本題に入る。

 まずタバコはがんの原因第1位(2位感染症、3位アルコール、4位食事、塩分、肥満)で、部位は肺だけでなく全身に害が及び24類の病気で死亡リスクが増加し寿命が10年縮む。
 タバコを吸うとモテるかという調査では、付き合うならタバコを吸わない人と答えたのが非喫煙者で男性が83%、女性では74%、結婚するなら男性は87%、女性では81%が吸わない人と結婚したいと答えている。またタバコを吸う人が「かっこいい」と思う人は非喫煙者で男女とも8%以下であった。タバコを吸い始める理由では、カッコいい大人への憧れ・背伸びが1位だが、大人はタバコを吸う人を見てもかっこいいとは思わない。
 18歳で吸い始める人が50%、25歳までに吸い始める人は98%となっているから、皆さんも後10年くらい辛抱すれば一生吸わないで済む。またタバコは64%が税金なので吸う人は「よっ、高額納税者」と声を掛けてくださいと生徒達を笑わせた。

 食事では長寿国日本の和食が理想、ただ塩分が多いと胃がんや脳卒中の可能性が高まるから控えめに。
 野菜は胃がんや肺がん等多くのがんの予防効果が有り厚労省は1日350gを推奨している。赤肉は大腸がんのリスクが高いが日本人の消費量は少ないので問題はないが、世界的には70g/1日以下を推奨している。食肉加工品(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)は食べる量に応じてリスクが上がる。日本人の消費量では問題ないが食べ過ぎには注意しよう。お酒は飲む量に比例してがん発生率が上がるので、飲み過ぎには注意が必要。健康食品は良いという誘惑に駆られるが、科学的にはかなり根拠が低く、大量摂取で逆に死亡リスクが上昇するのもある。医者のほとんどは健康食品を飲ままない。
 あまり知られていないがコーヒーは科学的にがん予防の効果が有り、特に肝臓がん、子宮がん、大腸がんで効果が大きい。飲む量が多いほど予防効果が高い。現在も調査が継続されている。但し、不眠、高血圧、胃障害等の健康障害もあり、薬として飲むべきではない。

 肥満とヤセはがんのリスクと関係している。やや小太りの方ががんにかかりにくい。高度肥満(BMI>=30)はリスクが高いが、一方ヤセ過ぎ(特に男性)もリスクが高い。女性が若い頃にヤセると乳がんのリスクが高まる。運動にはがん予防効果がある。運動をして汗を流そう。

 感染症ががんの原因になる。B型・C型肝炎は肝臓がん、ピロリ菌は胃がん、ヒトパピローマウィルスは子宮頸がんに関係している。B型・C型肝炎は主に血液から感染するウィルスで血液製剤、注射の回し打ち、入れ墨などから感染する。B型肝炎はセックスからでも感染する。肝臓がんの原因の95%がB型・C型肝炎。感染しても症状が出ないことが多い。検診などで一度チェックするのが良い。
 B型肝炎ワクチンが2016年4月より0歳の乳児全員に予防接種される。C型肝炎は2015年9月に飲み薬で革命的新薬が登場して治癒率はほぼ100%。
 日本では胃がんの99%にピロリ菌が感染している。世界でも80~90%でピロリ菌が胃がんの原因となっている。薬で除菌すると胃がんになる確率が30~40%に低下する。20歳になったらピロリ菌の検査をしよう。薬を1週間飲むだけで除菌できる。
 子宮頸がんはヒトパピローマウィルスの感染によって起こる。性行為で感染するが症状が出ない。ほとんどが自然に治るが何度でも感染する。性行為経験の女性は75~80%が50歳までに一度は感染する。治らずに感染が持続すると5~10年掛けて子宮頸がんになる。10代での性行為や複数のパートナーががん発症のリスクを高める。男性ががんになる可能性は低いが女性への感染源になる。ワクチンが2009年に登場して定期接種(12~16歳)が始まったが、産婦人科で受けるという問題と副作用で2013年に見合わせるようになった。副作用は日本で5万~10万に1例報告されている。ワクチンを受けてより多くの女性の子宮頸がんを予防するか、副作用を回避するかそれが問題となっている。

 氷山の一角に例えると、がんになる前には水面下で喫煙、肥満、食事、感染症などの原因が大きく潜伏している。日頃の生活習慣や症状が出る前にがん検診を受ける事が大切。家に帰ってタバコの話でも何か一つ話題にして教えてあげてください。将来、皆さんはおそらく今日のお話が脳裏に残ってがんの予防に努めると思っていますと締めくくられた。

 体育館を出る生徒たちに今日の講話の感想を聞くと、がんの話が分かり易かった、とても勉強になった。将来タバコは吸わないなど積極的な声を貰った。
 教室では丁寧にメッセージカードを書いている生徒たちが多く、このはがきを貰った方々は驚くと共に一生の宝になるような気がした。

【趣旨】
がんに関する知識やがん検診の重要性について理解を深めてもらい、大切な人に宛てたがん検診受診を呼びかけるメッセージカードを作成し、早期発見につなげる。 

【対象】
城北高等学校 1年生 281名  

【内容】
1. 講話 『大人も知らない最新秘蔵ガン予防法』  徳島県鳴門病院 早渕修氏 
2. 大切な人への心のこもったメッセージカード作成




がん検診率向上プロジェクト 反省会

がん検診率向上プロジェクトの反省会を行いました。

日   時  11月27日(金) 19:00~20:00
場   所  徳島往診クリニック訪問看護ステーション
参加人数  16名
議   題  ①プロジェクトの報告
        ②学生スタッフの感想
        ③今後の課題、提案


<学生スタッフの感想>
・今年度のがん検診率向上プロジェクトでは、初めてすだちくんの着ぐるみを使用
 しましたが、喜んでいただけたと思います。また積極的に声かけを行うことで、
 多くの方にハガキを書いていただくことができました。今回の活動により多くの方に
 がん検診を受けていただきたいと思います。
・呼び込みの時、最初はやりにくかった。
 身近な人から声をかけて結構書いてもらえるようになった。
 もう少し派手に宣伝して、パッと見てわかりやすいようにする必要がある。
 乳がんの模型があって勉強になった。
・呼び込みする時、最初は緊張した。ティッシュやお菓子を一緒に配って呼びかけたら
 効果があった。
・はがきを貰った母が検診に行ってくれた。
・はがきを貰ったと祖母から電話があり、喜んでくれた。
・プロジェクトに初めて参加して声かけが難しいことがわかった。
 子ども、大学生が書いてくれて親孝行ができたと思う。
 親子の絆が再確認できてよかった。
・掲示した資料で初めて検診率が低いのがわかった。
 ブースがメインルートから外れているので、人が多いメイン会場でやれば
 もっと書いて貰える。
・知り合いに書いてもらったが、1・2行でも感謝の気持ちが伝わってきた。
・大学生だけでなく、学校の学生に書いてもらったらよいと思った。
・人の多いところで積極的に声をかけたらよい。
 外で立ったまま書いてもらうための硬い下敷きがあればよかった。
・咽頭がん、肺がんの説明のポスターを作ったのは勉強になった。
・肺がんに関するポスターは多くの人が見てくれた。生徒達も理解できたのではないか。
 スモークライザーで吐く息からタバコを吸っている度合いを示すことで
 注意を与えることができた。
・1、2年生が中心になり、約50名と多くの人が丁寧にポスターを書いた。
 見てくれる人に肺がんのことを伝えることができたと思う。

<先生の感想>
・がん検診車は来年から必要ない。検診を受ける人が少なくて申し訳ない。
 大学祭と検診車はなじまない気がする。
・学生が関わるのは3日間は難しい。来年は縮小してやりたい。
・外から来た人はごく一部に限られる。大学祭から離れて書いてもらうのも一つの手だ。
・授業の時にメッセージカードを書いてもらう方法もある。

<今後の課題>
・学生さん達が主体でとなってやってもらうことに意義があると思っている。
 ハガキというのはすごく心を打つ。もらったハガキは捨てられない。
 1番身近なところで、親に。
 がんは他人ごとである。いろんな年代の人が取り組まなければ難しいと思う。
・患者さんと一度触れ合ってみては?する側も意識が変わるんじゃないか?
 がん患者と触れ合いを持ち、話を聞いているともっと積極的になれる。
 大切な人に検診を受けてもらいたいと思えるようになる。
・学生さんがメインで動いていただけるのはありがたい。
 プロジェクト以外の他の機会にも声をかけてもらえたらもっと広がっていく。

「患者支援 給食費の一部負担」を実施

「患者支援 給食費の一部負担」にご応募いただいた患者10名様に、一人当たり3万円の支援を行いました。


1.支援金の趣旨

  NPO法人AWAがん対策募金は、地域社会に対して、がん治療における経済的負担・心のケアに関する事業を行い、がん患者および家族のQOLの向上に寄与することを目的としています。がん患者の経済的負担を少しでも軽くするために、下記の要領でがん患者およびその家族を支援します。


2.支援の対象となる人の要件
  ① 徳島県に在住のがん患者であること
  ② 家族に小学生・中学生の児童がいること


3.支援金額・募集期間
  支援金額  今年度予算30万円
  募集期間  平成27年4月1日~11月11日
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